茹でたん(左)と肉豆腐。染みこんだ濃いめの味付けに酒が進む。

 オリオン通りから北に細い路地を行くと、大きくひらがなで「きつね」と書かれたのれんが見えた。手書きのメニューを壁に張り、カウンターと小さなテーブルが並ぶこぢんまりとした店内は、9月開店の新しい店舗ながら、懐かしの大衆居酒屋のようだ。

 Web写真館に別カットの写真

 早速、看板メニューの「茹(ゆ)でたん」(税別900円)を注文、厚いタンが3枚出てきた。箸でつかむと、崩れてしまいそうなほど、柔らかい。セロリやローレルといった香草、塩など共に3日近く、ゆでているという。臭みはなく、甘さとしょっぱさが肉の隅々まで染み渡っている。続いて頼んだ肉豆腐(同700円)は甘めの味付けで、溶き卵に絡めると、すき焼きを食べているようだ。

 これは酒が進む。焼酎、日本酒はもちろん、サワー類が充実している。「綿あめサワー(同550円)なんかは若い女の子にも人気ですよ」と、丸山真二(まるやましんじ)マネジャー(33)がにやり。

 興味津々で注文すると、サワーに綿あめが突き刺さって出てきた。おお、「インスタ映え」しそうじゃないですか。

 若者やサラリーマンが次々と来店し、どんどん活気づく店内。ふらっと1杯のつもりが、いつの間にか夜が更けていた。キツネに化かされたかしら。

 メモ 宇都宮市曲師町3の15▽営業時間 午後4時~午前0時 ▽定休日 月曜(祝日の場合は翌日)▽(問)028・612・2347