2020年オープン予定のワイナリー予定地

広さ約11ヘクタールのワイナリーが整備される予定地の一部=8日午後、那須町高久丙

2020年オープン予定のワイナリー予定地 広さ約11ヘクタールのワイナリーが整備される予定地の一部=8日午後、那須町高久丙

 那須町高久丙の耕作放棄地などを活用し、県内最大規模となる約11ヘクタールのワイナリーが2020年10月にオープンすることが13日、分かった。国の構造改革特区に同町が認定された「どぶろく・ワイン特区」事業の一環で、同所の農業生産法人ロイヤルベリーズファーム(室井秀貴(むろいひでき)代表)が計画。19年夏から、年2キロリットルを目安としたブルーベリーワインの製造を試行的に始める。那須高原の新たな観光拠点となることが期待される。

 同法人は那須町内や那須塩原市内でブルーベリーを生産し、ジャムや酢などを商品化している。これまで製造を他社に委託しワイン販売も手掛けていたが、新たに昨年12月、同特区に基づく果実酒製造免許を取得。今後は本格的なワイン製造、販売を中心に、町などと連携した6次産業化に乗り出す。

 新たに整備するワイナリーは、別荘や耕作放棄地などを中心とした農地約8ヘクタールと、醸造所などのスペース約3・5ヘクタールで構成。農地には、既存のブルーベリーやマルベリーに加え、3ヘクタールにブドウを作付けする。20年10月のオープン時に「ブドウが主力のヌーヴォー(新酒)が楽しめる」(室井代表)という。

 延べ床面積約1千平方メートルの醸造所内には、テイスティングルームやレストランなども整備。建物には廃棄された大谷石などを再利用する。周囲に風力発電装置を設置して電力をまかなうなど、再生エネルギー活用にも力を入れるという。また、敷地内にコテージやアウトドアスペースを設けるなどして一大観光拠点を目指す。

 室井代表は「再生エネルギーの活用などによる循環型の施設を目指す」とした上で、「耕作放棄地などに手を入れることで農業と観光を結びつけ、美しい那須の景観を100年先まで残したい」と話す。

 「どぶろく・ワイン特区」は、地域を限定して規制を緩和する国の構造改革特区の1つ。最低製造数量基準などが緩和され、通常よりも少量でのワイン製造・販売が可能になる。