「今年、前厄なんです。たくさん良い役(厄)がついて良い役者になれれば」と話す大島優子=都内

ポーズを取る大島優子。「この靴、かわいいんですよ」=都内

「今年、前厄なんです。たくさん良い役(厄)がついて良い役者になれれば」と話す大島優子=都内 ポーズを取る大島優子。「この靴、かわいいんですよ」=都内

 はきはきと話し、よく笑い、周囲を明るく照らす大島優子(おおしまゆうこ)。ずっと目で追っていたくなるような圧倒的な存在感だ。

 芸歴はすでに20年以上。子役、アイドルを経て、女優の道へ。「正解のない」芝居という仕事。難しさの中にも楽しさを感じながら、一歩ずつ進んできた。

 母親に勧められ、7歳でデビュー。テレビドラマなどの撮影現場では「芝居を見ているのが楽しかった」と振り返る。

 「売れてなかったし、芸能界も芝居もやめようと思っていた」という高校2年生の時。知人に勧められて受けたアイドルグループ「AKB48」の2期生オーディションに合格した。グループは徐々に人気を獲得。中心メンバーとして活躍し、全国的に知られる存在になった。

 2014年公開の映画「紙の月」では、宮沢(みやざわ)りえ演じる主人公の同僚銀行員を演じ、日本アカデミー賞助演女優賞など数々の賞を受賞。「とっぴな役ではなく、役作りするってこともなくて。でも賞をいただいたので評価って分からないものだなと思いました」

 役を演じることに、こうすればいいという一本の正しい道があるわけではない。「自分の持っている感性だけでは補えないこともたくさんある。勉強しないといけない」。この役の生きた時代背景は、家族構成は、どんな口調だろう、癖はどうかな-。とことん考え、時に苦しみながら役に向き合う。

 コンスタントに出演を重ねる中で、17年に1年間ほど米国へ語学留学した。「周囲が自分のことを知らない所だと、どんな自分になるんだろう」。そんな思いもあった。競争の激しい芸能界。離れることに不安もあったが「自分に懸けてみようと思った」。

 芸能界という厳しい世界で長く闘ってきたが、留学中に一人の人間として「普通の生活」を経験したことで肩の力が抜けた。帰国後は「闘い方が変わった」という。「長い剣から短剣になった感じ。もう武器は大きくなくていい」と軽やかに語る。