8月に再開する予定の「日本両棲類研究所」

 【日光】奥日光の中禅寺湖畔にあったサンショウウオなどの両生類の研究・公開施設「日本両棲類研究所」が8月、約25年ぶりに同所で再開する。初代所長で医師として地域医療にも力を尽くした故篠崎尚次(しのざきなおつぐ)さんの次男で、慶応大医学部特任准教授の尚史(なおし)さん(63)が運営を継承。従来の活動に加え、全国の医療研究者とともに両生類の再生能力を生かした先進医療研究にも取り組む。

 尚次さんは1970年に研究所を設立。医療のために国内外の貴重なサンショウウオなどを研究する傍らで一般公開していたが、94年ごろに閉館した。尚次さんは2006年に亡くなった。

 尚史さんは父と同じく医療の道に進み、移植や再生医療分野で活躍。父の遺志を継ぎ、研究所の再開を決意した。研究者や企業など約40個人・団体の協力で運営会社「日光アカデミー」を設立するなど、2年ほど前から再開の準備をしてきた。

 研究所は、日光二荒山神社中宮祠近くの国道120号沿いにある。木造2階建て、延べ床面積約400平方メートル。8月16日にオープンする予定。

 所内で全国の大学教授らとともに「学術研究委員会」を組織して研究に当たる。尚史さんは「両生類の中でもアカハライモリは全ての臓器を再生できる。その進化の道を探るなどして医療に役立てる。治療が難しい病気を治すことも夢ではない」と説明する。

 両生類の公開スペースとカフェ、地域住民のコミュニティースペースも整備する。サンショウウオと生息地の保護も行っていくという。尚史さんは「生まれ故郷である日光を、世界に類を見ない先端技術を提供できる国際的観光地にしたい」と話している。