参院選に向け特別決議などを行った立民県連の定期大会。野党勢力の結集も呼び掛けた=12日午後、宇都宮市内

 夏の参院選まで約2カ月に迫る中、県内野党の候補者一本化に向けた調整が遅れている。立憲民主、国民民主、共産各党の思惑が交錯していることもあり、各県連は「党本部の方針待ち」と強調。現時点で表立った動きはない。ただ今月12日には、共産が「相互推薦」を候補者一本化の条件にしない考えを表明しており、今後一気に加速する可能性もある。

 参院選栃木選挙区(改選数1)には現在、自民党現職の高橋克法(たかはしかつのり)氏(61)、立民新人で元衆院議員秘書の加藤千穂(かとうちほ)氏(43)、共産新人で県委員会書記長の小池一徳(こいけかずのり)氏(58)の3人が出馬を表明。自民は今月に入り、事務所の開設、超党派県議による支援の会設立など着々と準備を進めている。

 一方、立民県連は2016年の前回参院選の準備不足の反省から昨年10月、全国に32ある1人区で最初となる公認候補を擁立。昨年末には国民県連が加藤氏支援を決め、支援母体の連合栃木も推薦を決定していた。

 しかし今回は4月に統一地方選があったため、当初は「統一選後すぐにまとめたい」(立民県連幹部)としていた共闘の動きは、ずれ込んでいるのが実情だ。

 調整が遅れているのは、存在感を示したい各党の思惑に加え、政党公認候補であることも一因だ。共闘が初めて実現した前回は無所属候補だったため、短期間で一本化を実現できた。旧民進党の分裂に伴い、政策面のすり合わせがより複雑化。衆参同日選を見据え、全国の小選挙区での調整が重なっているのも理由の一つだ。

 国民県連代表の斉藤孝明(さいとうたかあき)県議は「地方で勝手に決めることはできない」と説明。前回候補者を取り下げ、共闘のカギを握る共産県委員会の小林年治(こばやしとしはる)委員長は「遅きに失したとならないよう、可能な限り尽くしたい」と話す。

 17年の衆院選栃木2区では、野党共闘によって自民候補に勝利した。共闘による相乗効果は大きいだけに、立民県連関係者は「残り時間は少ない。早く共闘を実現しなければ」と懸念を示す。

 立民県連代表の福田昭夫(ふくだあきお)衆院議員は「一枚岩の自民に比べれば遅いと思うが、国政選挙は風を起こせるかにかかる」と指摘。与野党決戦となる参院選を前に、残された時間は限られている。