宇都宮市大谷地域に来春オープン予定の観光拠点施設のイメージ図

宇都宮市大谷地域に来春オープン予定の観光拠点施設のイメージ図

 大谷石を採掘する大谷石産業(宇都宮市大谷町、高倉公志(たかくらこうし)社長)を含むベルモールグループ(宇都宮市陽東6丁目、鈴木一雄(すずきかずお)社長)は2020年3月をめどに、宇都宮市大谷地域の中心部に新たな観光拠点を開設する。複数の飲食店テナントが並ぶスペースと物販・展示スペースを備えた商業施設で、同市営駐車場の北側に整備する。「大谷石文化」の日本遺産認定で年々右肩上がりに増えている観光客の受け皿となり、周辺の観光拠点と連動した大谷の回遊性向上にも期待が集まる。

 新店舗は木造平屋、延べ床面積約700平方メートル。内外に大谷石をふんだんに使い、開放的なテラスを設ける。8~9月ごろの着工、来年2月の完成を目指す。

 最大の特徴は飲食スペースの広さ。大谷の振興に向けた昨年の同市の規制緩和を受け、430平方メートルを確保し、約200席を用意する。

 店舗周辺には平和観音や、日本遺産の構成文化財のカネイリヤマ採石場跡地(大谷資料館)などが集積する。観光客の増加に伴い、近年は瀟洒(しょうしゃ)なカフェなどの新設も続くが、団体客の受け入れに適した飲食店がないといい、整備を決めた。

 ベルモールグループの飲食店と同市内の有名飲食店の計2~3店舗がテナントとして入店し、ギョーザや麺類などの提供を予定している。

 物販スペースは、大谷石工芸品や地元産野菜を使ったジェラート、採掘場で熟成させた食品などを販売する。日本遺産関連や大谷石ゆかりの展示を行うほか、大谷石を使ったクラフト体験、窯焼きピザ体験などの“コト消費”も用意し、観光地の魅力を高める。

 近郊には集客力の高い道の駅うつのみやろまんちっく村があり、来秋には米ホテル大手マリオット・インターナショナルなどが手掛ける宿泊施設も新設予定だ。これらの施設を含めた周遊性のアップに向け、レンタサイクルの導入も検討している。

 大谷石産業の飯村淳(いいむらじゅん)広報部長は「大谷をゆっくり観光して、丸1日大谷で過ごしてもらうなど滞在時間の拡大につなげたい」と話している。