鐘ヶ江さん(右から2人目)ら「那須ブックセンターを応援する仲間たち」会員ら

 【那須】書店空白地域だった高原地区にある書店「那須ブックセンター」を支援する、地元客らによる「那須ブックセンターを応援する仲間たち」の会員が200人を突破した。全国で書店の撤退が相次ぐ中、「地域に本屋は必要」と2017年10月に同店がオープンしてから2年近く。じわじわと支援の輪を広げている。一方、同店の経営状況は「近い将来立ち行かなくなる恐れがある」といい、支援団体「仲間たち」は「もっと仲間を増やしたい」と呼び掛けている。

 「那須ブックセンターを応援する仲間たち」は同店開店からおよそ半年後、「せっかくできた本屋をなくしたくない」との思いから7人で始まった。ポイントなど特典のある一般店舗の会員とは異なる、書店の存続を支えることを目的とした珍しい団体だ。

 リーダーの鐘ヶ江惇(かねがえあつし)さん(77)=高久丙=は「行けば誰かに会える」と毎日同店に通う。「仲間たち通信」と題した季刊紙を発行しながら、直接本を手に取れる喜びに加え、店内掲示板を通じて「地元のイベント情報が手に入る」「ギャラリースペースがあり本と関連づけた展示ができる」など、次々「地域に本屋さんがある良さ」をアピールし、支援の輪を広げてきた。

 一方、先行きは厳しいという。同店は出版関係者らでつくる「書店と本の文化を拡(ひろ)める会」(高久丙)が経営。元出版社経営の内田眞吾(うちだしんご)代表(74)個人が内装費や商品代などの初期費用約3千万円を投じ、役員3人を無給にして採算を合わせる計画だったが、開店後から毎月30~40万円の赤字が続いているという。

 今月200人を突破した「仲間たち」の目標登録人数は1千人。「書店の明かりは文化の明かり」と話す鐘ヶ江さんは「多くの人に、もっと良さをアピールしたい」と意気込んでいる。