子どもと駄菓子屋で談笑する上吉原さん

 【日光】中小来川の「ふれあいの郷小来川」にある駄菓子屋が、地元の子どもの間で人気だ。2011年の東日本大震災以降、農産物の直売所が営業を縮小。しかし昨秋、そのスペースの一角を使い同市地域おこし協力隊員で起業家の上吉原麻紀(かみよしはらまき)さん(37)=栃木市出身=発案で店が始まり、山里に活気を与えている。

 かつて同地区には、子どもが通える駄菓子屋が数軒あったが過疎化で閉店した。その後、「都内で夫婦で起業してから、ずっと地方を元気にしたいと思っていた」という上吉原さんが17年に協力隊として着任。インターネットなどの仕事を請け負っていた上吉原さんは、本社を中小来川に移転した。

 日光市出身の夫隆浩(たかひろ)さん(37)は都内でも仕事があるため、日光と2拠点で生活しながら妻をサポートしている。夫婦で同市内での地域振興のイベントなども手掛けてきた。「ふれあいの郷が寂しい状況だったので、自分が小さい頃に楽しかった駄菓子屋を思い出した」。運営は上吉原さんの会社が担う。

 駄菓子は宇都宮市内の卸問屋から仕入れ、常時100種類ほどを並べる。値段は1個10円から50円が中心で、利益はほぼゼロだ。

 同所の小学5年千葉啓介(ちばけいすけ)君(10)は、祖母にもらった小銭を握りしめ、お気に入りの駄菓子をかごに入れ笑顔を見せた。「町のコンビニより駄菓子屋のほうが面白い」

 協力隊の仕事以外の時間帯は、夫と仕事をこなすダブルワークだ。上吉原さんは「子どもと触れ合うことができて良かった。夫婦で地域を元気にしていければ」と熱く語る。

 土曜、祝日は休み。(問)ふれあいの郷0288・63・3455。