県内各地から寄せられた、たくさんの着物や浴衣。その枚数に亮太さん(右奧)も驚き、感激していた

県内各地から寄せられた、たくさんの着物や浴衣。その枚数に亮太さん(右奧)も驚き、感激していた ACぷらざで設営を行う柳社長。今年も全国を回り、例年と同程度のお化け屋敷を設営するという

 真夏の街なかの風物詩「オリオン通りお化け屋敷」。2月に設営会社が火災の被害に遭い、「今年はどうなるの?」と心配していたが、「新生お化け屋敷」として装い新たに27日から実施することが決まった。復興までの道のりを追った。

 お化け屋敷は2012年、ACぷらざで始まった。全国のお化け屋敷を手掛ける丸山工芸社(佐野市田沼町)が設営を担当。伝統的で素朴な雰囲気が人気で、夏休みに親子で楽しめる場として親しまれている。

■「形見生かして」

 今年2月、丸山工芸社は近隣で発生した火災の延焼被害に遭い、お化けの人形や着物などが多数焼失した。お化け屋敷存続も危ぶまれたが、工芸社の柳誠(やなぎまこと)社長(74)は「火災に負けない」と、再開に向けて人形の修復などを始めた。

 その思いを後押しようと、お化け屋敷を主催するオリオン通り商店会も、燃えて足りなくなった着物や人形として使うマネキンの寄贈を求める呼び掛けを3月から開始した。反響は予想以上で、県内各地から「ぜひ使って」「親の形見の着物を生かしてほしい」などと申し出が殺到。最終的に、寄贈された着物とマネキンは600以上に上った。

 「お化け屋敷は夏の楽しみ。やらないなんて考えられない」。会場近くで居酒屋「二葉」を経営する森田一義(もりたかずよし)さん(70)は、真っ先に着物を届けた。毎年、呼び込みの手伝いをしており、今年も仕事の合間を縫って駆けつけるつもりだ。