JR小山駅西口から見た祇園城通り方面

JR小山駅西口ロータリーから見た祇園城通り

JR小山駅西口から見た祇園城通り方面 JR小山駅西口ロータリーから見た祇園城通り

 小山市中心市街地の空洞化とともに増えたJR小山駅西口商店街の空き店舗が、解消する見通しとなった。条件付きで家賃や改装費用を市が補助する制度が、一定の効果を果たしたとみられる。空き店舗に若い起業家がカフェを出店したりその近くにギャラリーができたりと、新しい人の流れが生まれている。

 JR小山駅西口から思川・観晃橋までの祇園城通り、駅ビル「ロブレ」南側の阿扶利通りの路面店は、駅周辺の空き店舗解消などを目的に「中心市街地商業出店等促進事業補助金」が一定の条件を基に交付される。補助金は内装費が補助率50%で上限100万円まで、家賃は補助率50%で年額60万円が1年限り補助される。

 この一帯には約80の路面店がある。市商業観光課によると、制度が始まった2005年から19年7月末までの累計で、延べ現在26件交付された。同じ店舗で入退店が繰り返された例もある。交付総額は約3370万円。業種別では飲食、美容が多い。空き店舗は現時点で4店舗あるが、うち3店舗は補助申請の相談があるという。

 補助金交付された26件のうち、営業を継続しているのは14件。残る12件のうち、経営難などを理由に撤退したのは9件だった。

 家賃の補助には「相場をつり上げる要因になっている」という批判がある。これに対し、同課の担当者は「補助は1年限り。交付時に最低2年は撤退しない誓約も取っており、その批判は当たらないのでは」と反論する。

 13年に中央町へカフェを出店した藤沼英介(ふじぬまえいすけ)さん(31)は当時、補助金を上限まで活用した。「1年目は売り上げが少なく、家賃補助は助かった」と振り返る。近年は経営も軌道に乗り、市内の大型商業施設に2号店を出店するまで成長した。

 店の周辺には大型マンションが増え、常連客も増えた。中には藤沼さんの店の近くにギャラリーを出店した常連客もいる。藤沼さんは「昭和の頃のにぎわいには遠いかもしれないが、人の流れはいい方向に変わっている。この流れに少しでもお手伝いできれば」と話していた。