引退するデンカ(左)とミミ(中央)と、2頭を見守り続けてきた原田さん

 【宇都宮】陽東6丁目の「ベルモール」内にあるアルパカ広場で、開設当初の2009年から来場者を癒やしてきた雄のデンカ(14歳)と雌のミミ(12歳)が今月中旬、高齢のため同広場を引退する。テレビCMをきっかけにした「アルパカブーム」が巻き起こった時から、2頭は市民にとって最も身近なアルパカだった。6日午後1時半、同広場でお別れ会を開催する。

 アルパカはペルーなどを原産地とするラクダ科の草食動物。2頭は那須町のアルパカ牧場で生まれ、08年ごろから宇都宮市内の老人ホームで「アルパカセラピー」のために飼育されていた。しかしホームでの飼育環境などに課題が生じ、09年、移動動物園で訪れていたベルモールでの飼育が始まった。

 アルパカ牧場時代から2頭を見守ってきた飼育管理責任者の原田尚樹(はらだなおき)さん(57)によると「デンカはヒゲが自慢なので『デンカ』。おとなしくておっとりしたお父さん」。誕生にも立ち会ったというミミは「とにかく頭が良くて、人の話をよく聞く。ここのボスなんです」という。

 現在、同広場はデンカとミミの娘であるリンとラン、リンの息子ブンカの計5頭を飼育している。原田さんは「家族なので、2頭にずっといてもらうか迷った」。一方で暑さを苦手とするアルパカ。過酷な猛暑などの環境面も考慮し、「元気なうちに田舎に行って、幸せに余生を送ってほしい」と、引退を決断した。

 2頭は引退後、静かな田舎で過ごすという。お別れ会について原田さんは「本当に最後なので、ぜひ見に来てほしい」と来場を呼び掛けている。