浸水した店の片付けをする店主ら

浸水した店の片付けをする店主ら

杣井木川のいっ水で浸水した住宅

浸水した場所を眺めて佇む人

浸水した店の片付けをする店主ら 浸水した店の片付けをする店主ら 杣井木川のいっ水で浸水した住宅 浸水した場所を眺めて佇む人

 【小山】台風19号の影響で市内では13日朝、思川西部の大行寺と中里、押切地区などで床上・床下浸水の被害が確認され、市が調査を始めた。2015年9月の関東・東北豪雨で被害を受けた地域とほぼ重なる。「数十年に一度」とされる豪雨が4年後に起きたことに地域住民は頭を抱えた。

 市西部の中里や押切地区では杣井木(そまいぎ)川の水があふれ、寒川小には一時約140人が避難した。周囲の道路が冠水したため、約40人が13日朝になっても自宅に帰れない状況が続いた。

 家族とともに体育館で一夜を明かした押切、会社員戸井田清一(といだきよいち)さん(62)は「またかという気持ち。数十年に一度のはずの災害がまた起きてしまった」とやるせない表情でため息を漏らした。

 思川西部、大行寺の住宅地では浸水した住宅や事務所を片付ける人の姿が見られた。無職肥後尚武(ひごなおたけ)さん(79)宅は1階がくるぶしの上まで水につかった。前回の豪雨を教訓に自家用車は安全な場所に移動し、自宅の2階で過ごしたが「精神的に参る」と言葉少な。

 同所の接骨院でもオーナー店長の斎藤一磨(さいとうかずま)さんが後片付けに追われていた。床上浸水は50センチほど。「自宅に持ち帰れる機器類は持ち帰ったが、動かせなかった重い物もある。こう被害が続くと、移転も考えざるを得ない」と話していた。

 近くの居酒屋も床上浸水し、エアコンや冷蔵庫、食器類が使えなくなった。経営する市村充(いちむらみつる)さん(57)は「前回の豪雨の後に買い替えたばかりだった。悔しいけど店はしまいにしようかと思う」と目を伏せた。