民家の消毒を進める作業員=15日午前、栃木市柳橋町

道路脇に山積みになった災害ごみ=15日午前、栃木市柳橋町

民家の消毒を進める作業員=15日午前、栃木市柳橋町 道路脇に山積みになった災害ごみ=15日午前、栃木市柳橋町

 永野川の堤防が決壊し、多くの民家が床上浸水した栃木市。被災した市民は15日も、水没した家財や流れ込んだ泥の処理などをひたすら続けた。冠水した時間は市内で異なり、この日排水作業に追われる地域も。高齢者らは「家の中を片付けないと何も進まないが、とにかく人手が足りない」と疲労をにじませた。

 堤防が決壊した同市薗部町付近。60代女性は「ぬれた畳は重くて運べない。ボランティアがほしい」とつぶやいた。同市柳橋町の男性(59)は「車も水没して動かない」とため息をついた。決壊箇所近くの同市泉川町、認定こども園「さくら」も1メートル以上浸水。職員や保護者、ボランティアが100人近く集まり、懸命な復旧作業を行った。?

 「首の高さまで水が来た」。同市大平町真弓、大和田英雄(おおわだひでお)さん(79)は外壁に付いた泥を指さし、水位の高さを訴えた。自宅の家財は「全てが駄目になった」。知人らの協力を得て復旧を目指すが「高齢者が多い地域。みんな苦労している」と代弁した。?

 同市藤岡町赤麻は、他地区の浸水から一夜明けた13日に冠水したという。近くの女性は「13日朝から一気に増水した。雨もやんで晴天だったのに」と漏らした。床上浸水し、ゴムボートで救出されたという。同所を拠点にする建設業者も仮設事務所やトラックが水没、15日朝の時点で腰の高さまで残る水の排水作業に追われた。?

 一方、市は同日、浸水した住宅の消毒を同市柳橋町から始めた。同所、男性(65)は「感染症もあるし、とりあえず安心」と話した。消毒は順次、他の地域でも実施するという。