水没した花を片付ける従業員=あしかがフラワーパーク

園内を清掃する従業員。水没したアメジストセージが束ねられている。

大雨で崩れたブドウ畑=ココ・ファーム・ワイナリー

水没した花を片付ける従業員=あしかがフラワーパーク 園内を清掃する従業員。水没したアメジストセージが束ねられている。 大雨で崩れたブドウ畑=ココ・ファーム・ワイナリー

 【足利】台風19号は市内の観光地にも爪痕を残した。あしかがフラワーパークは園内全域が冠水し見頃の花が水没、ココ・ファーム・ワイナリーは大雨でブドウ畑の一部が崩れた。来週以降、多くの観光客が訪れる恒例イベントを控える両施設。スタッフ総出で復旧を急いでいる。

 「花がだめになってしまったのは残念。だけどやるしかない」。迫間(はさま)町のあしかがフラワーパークの従業員らは15日、水没した草花の片付けや園内の清掃に追われた。

 季節の花で彩られた約9万4千平方メートルの園内は、大雨や南方の尾名川からあふれた水で冠水。低地の水位は1・8メートルまで上昇したという。

 同園のシンボルである大フジは無事だったが、花壇や鉢植えは泥水をかぶった。見頃を迎えたアメジストセージもその一つ。1500本以上が水没し、鮮やかな紫色の花は見られなくなった。

 同園は現在休園中。再開は早くても19日以降になる見込みで、植物の洗浄や植え替えなど復旧作業が続く。多くの観光客が訪れるイルミネーションは予定通り、26日の開始を見据える。同園を運営する足利フラワーリゾートの早川公一郎(はやかわこういちろう)社長(38)は「これまで通り楽しめる状態にしなければならない。早期の復旧を目指す」と話した。

 山の斜面に約3ヘクタールの自家畑が広がる田島町のココ・ファーム・ワイナリー。12日の大雨で畑の中央部が崩れ、山肌があらわになった。北側の山林なども崩れ落ち、広報担当者は「開墾以来初めてのことで、何から手を付ければいいのか」と嘆く。

 台風の前日までに大まかな収穫は済んでいたが、自社の名物ワインに使う2品種のブドウが土砂に飲まれた。醸造所の床にも土砂が流れ込んだが、生産への影響は無かったという。

 醸造の繁忙期を迎え、11月中旬には恒例の収穫祭が控える。広報担当者は「畑が失われたのは悲しいが、今は目の前のワイン造りに集中するしかない」としている。