台風19号による県内の土木施設や農業などの被害額は少なくとも487億9200万円に上ることが21日、県のまとめで分かった。河川や道路などの公共土木施設の被災は1千カ所以上となり、被害額は300億円超に上る見通し。農業被害も、農作物に加えて農地や農業水利施設などで2700カ所以上の被災が確認され、約150億円に増えた。現在も調査中でさらに拡大する可能性がある。2015年9月の関東・東北豪雨の総被害額約320億円、11年の東日本大震災の約208億円を既に大きく上回っている。

 県県土整備部によると、15年の豪雨災害での公共土木施設被害は596カ所、205億円だった。今回は県と市町分を合わせると単純計算で1・6倍以上の被害となるため、300億円を超えるとみている。

 農業被害額は、イチゴ・野菜などの農作物やハウス被害で16日時点では39億8千万円だったが、農地と農業水利施設などの110億円が加わり、149億8700万円となった。県農政部によると、田んぼや畑への土砂流入、水路や堰(せき)の崩壊などの報告が、芳賀町を除く県内24市町からあった。市町別では那須烏山市が26億6千万円で最多。

 林地などの被害も38億500万円で、16日時点の10億500万円からさらに拡大した。県環境森林部の調べでは林地崩壊や林道施設、木材加工流通施設などの被害は584カ所に上っている。

 21日の県災害対策本部会議で、住宅被害は床上浸水9893棟、床下浸水9344棟と報告された。河川は対策が必要な39カ所のうち、25カ所で応急仮工事が完了している。

 県内の過去の災害被害額は、那須水害(1998年)が945億3千万円、茂木水害(86年)で519億円。今回の台風19号による被害額も同様に巨額となる見通し。

 福田富一(ふくだとみかず)知事は会議後、「(臨時議会などを)調整した上で補正予算で対応していく」と述べた。