思川の氾濫で水没した久野地区=13日午前6時25分

台風19号による市内の被害などを報告する佐藤市長

思川の氾濫で水没した久野地区=13日午前6時25分 台風19号による市内の被害などを報告する佐藤市長

 【鹿沼】市は21日、定例記者会見で台風19号による市内の被害状況などを公表した。住宅などの床上、床下浸水は計726棟、農業関係では作物被害が約1億9千万円、商工業の被害件数は88件、約2億7300万円でいずれも継続調査中。市は復旧に向けた緊急の財政出動として18日付で約21億円の補正予算を専決処分した。佐藤信(さとうしん)市長は「今回の被害は4年前の関東東北豪雨と比較してもはるかに大きい。一日も早い復興のため全力で取り組んでいきたい」と話した。

 台風の来襲から10日。被災調査は遅れ気味だったが、一定の状況がまとめられた。床上浸水は266棟、床下浸水は460棟で粟野地域が多くを占める。関東東北豪雨の際は床上浸水が257棟、床下浸水は431棟だった。今後認定調査などを行い、全壊は10棟を超える見込み。1級河川の堤防決壊は荒井川、思川で4カ所起きた。

 作物被害は52戸、約26ヘクタールでイチゴは約1億7千万円、ニラは約840万円。ビニールハウスは46棟で被害金額は2900万円。林業はキノコ関連で約1千万円。

 専決処分のうち一般会計は18億4200万円。主なものでは農作物活性化推進3億6500万円、ごみ収集2億9150万円、道路・橋災害復旧2億5300万円、清洲第一小、粕尾小などの公立学校施設災害復旧に2億1800万円、農業施設災害復旧に2億円、災害見舞金が6500万円など。地方債と財政調整基金から捻出する。

 特別会計では粟野水処理センターの整備に2億円など。市は道路・橋などは主に調査、設計費としており、金額はまだまだ膨らむとしている。

 市は今回、昨年3月に制定したBCP(業務継続計画)を初めて発動した。