川のように冠水した道路。車の水没が相次いだ=12日夜、宇都宮市内

 台風19号は県内で4人の尊い命を奪い、各地に深刻な被害をもたらした。いつ、どこで起こるか分からない自然災害の脅威。命や健康を守るために、どんな備えや心構えが必要なのだろうか。専門家らに聞いた。 

車の運転

 移動中の車の水没事故が相次いだ今回の台風。運転の注意点を再確認しておきたい。

 大雨が降っていると視界が悪化し、道路の冠水状況や土砂災害発生の有無を判断しにくくなる。すり鉢状で水がたまりやすいアンダーパスなどには近づかないことが大事だ。

 日本自動車連盟(JAF)栃木支部の田村鋭夫(たむらえつお)さんは「水深が30センチ程度になると運転しにくくなる上、エンジンの吸気口に水が入って車が動かなくなる危険性が高まるので、引き返す勇気を持ってほしい」と話す。

 車が動かなくなった時は、速やかに脱出する。水圧や電気系統のトラブルでドアや窓が開かない恐れもあるので、窓ガラスを割る脱出用ハンマーや懐中電灯、軍手などを常備しておくと良い。

 万が一、ハンマーがない状況で車内に閉じ込められたとしても、慌ててはいけない。車内外の水位の差が少なくなると水圧が弱まってドアが開けやすくなるので、タイミングを逃さず足などで押し開けて一気に脱出する。

 避難所への移動中に道路冠水の危険性が高まった場合は、無理に避難所を目指さず、より高い場所への移動も考えよう。