浸水した自分の持ち物を探す生徒たち

 【栃木】台風19号で大規模な浸水被害に遭った栃木工業高で23日、3年生の生徒193人が12日ぶりに登校した。校内の被害状況の確認をしたほか、浸水した作業着や実習器具などを持ち帰った。教室棟は自衛隊の協力もあり泥をかき出したが、消毒が進んでおらず授業再開は未定。実習棟はまだ多くの泥が残り、教職員による懸命な清掃が続いている。

 23日午前10時、マスク姿の生徒たちが徒歩や自転車で登校した1階の3年生の教室は使えず、2、3階の教室に集まった。

 「実習機器も全部水没した」。担任教諭が被害状況などを説明した後、生徒たちは水没した持ち物を回収した。作業着などはこの日までにPTAが洗濯。上履きや実習道具は泥だらけだったが、各自が水道で洗うなどした。教科書は今後支給されるという。

 この日は電気・水道が復旧したため生徒が一時的に登校したが、授業再開は未定となっている。機械科増田恵治(ますだけいじ)(17)さんは「実習もできないし、これからどうなるのか不安。自分たちにできることがあればやりたい」と話した。

 1・5メートル以上浸水した教室棟は教職員や自衛隊が懸命に泥出しをしたが、消毒ができていない。実習棟は泥が残ったままだ。特に実習機器の被害が深刻で、鉄を加工する機械や加工をプログラミングするコンピューターなど多くの機器が水没。被害額は「見当がつかない」(担当教諭)という。

 今後は業者に被害額の見積もりを委託するほか、授業計画の大幅な見直しが必要となる。機械科学科長の中村尚(なかむらひさし)教諭(57)は「生徒の単位認定のためにできることをやる。機械は最低限、来年度新入生が入るまでに何とかしたい」と前を向いた。24日は1、2年生が登校する。