【栃木】市執行部は11日、報道陣の取材に応じ、台風19号による被害状況などを明らかにした。被害調査の結果、住宅の浸水被害は計7583世帯、商工業被害は約62億2千万円に上るという。現在も70人が避難所生活を続けており、大川秀子(おおかわひでこ)市長は「年内を目途に、避難者の住居を確保したい」との考えを示した。

 台風の豪雨災害から12日で1カ月を迎える。市は10月17日から家屋調査を実施した。10日までの1次調査の結果、床上浸水が3670世帯、床下浸水は3913世帯だったことが判明した。

 市はこれまで、浸水エリアの航空地図を基に被害見込みを出していたが、近年の建物は土台がかさ上げされているものもあり、浸水を免れたケースがあった。事務所や店舗など非住家の被害は床上浸水1133件、床下浸水362件だった。市は10日時点で2万118棟の調査を済ませた。

 被害に遭った事業所は、計316件に上っている。農作物被害はイチゴやニラなど148戸で、約8億1千万円。パイプハウスなど農業用施設は18戸60施設が約5千万円の被害だった。

 市内には市指定の仮置き場に運べなかった災害ごみが、「勝手仮置き場」と呼ばれる道路脇や空き地などに山積している状況が続く。浸水家屋の泥のかき出し作業などは滞っており、今後もごみの排出が続く見通しだ。

 市は11日、災害廃棄物を円滑に処理するため、環境課内に災害廃棄物対策特別チームを設置し、職員3人を配置した。国県など関係機関や業者との調整などを行う。また、近日中に被災者支援総合対策班を設置し、被災者の生活再建に向けた支援に尽力する。

 市災害ボランティアセンターには10日までに、被災者から657件の支援要請が寄せられた。これまで延べ6217人が活動し、469件を完了したが、今なお200世帯弱が支援を待ち望んでいる。