台風19号に伴い高齢者や障害者など要配慮者の支援に取り組む県の「災害福祉支援チーム(DWAT)」が始動して14日で1カ月。派遣は今回が初めてで、県内の福祉専門職ら約10人が避難所で支援を続けている。認知不足や市町との連携など課題もあるが、今回の活動を機に災害時の対応力強化に努めている。

 DWATは、避難所生活など環境の変化から体調を崩す「二次被害」を防ぐため、避難所で相談対応などを担う。県内の福祉施設に勤務する社会福祉士や介護福祉士など264人が登録しており、災害時は4~6人でチームを作る。

 台風19号では、10月14日に先遣隊として1チームを派遣し、佐野、足利、栃木市の計14カ所の避難所を巡回。その後、避難生活が長引くことを見据え、10月28日から栃木市内の避難所2カ所へ福祉専門職を派遣している。

 避難所では、避難者を適切な福祉サービスにつなげるため、担当のケアマネージャーがいるかや、家族の支援があるかなどを確認。DWATの声掛けにより、ある避難者はデイサービスの利用を始めたという。

 また避難者の運動不足を解消するため、栃木市に提案して、避難所内での体操を採り入れるといった環境整備も行った。

 DWATは、東日本大震災後に熊本県や岩手県などが先駆的に始め、2018年には厚生労働省が都道府県にガイドラインを示し整備を促している。本県では初めての派遣で、DWATについて詳しく知らない市町もあったという。県の担当者は「改めて有事の際にはDWATがあるということを説明する必要がある」と受け止める一方、支援に当たった隊員が研修会で経験を述べる場を設けるなどして、チーム力の向上を図るとしている。