「喉元過ぎれば熱さを忘れる」との例えがある。日々、寒さが増すと、今年の酷暑の記憶も曖昧になってくる▼改めて小紙の記事を確認すると、5月下旬に各地で気温が上昇。佐野市で31・7度を観測するなど3観測地点で今年初めて最高気温が30度を超える真夏日となった。10月初めにも「季節外れの暑さ、佐野など真夏日」とあり、やはり異常な暑さだった▼昨年夏は児童・生徒の熱中症が相次ぎ、国は補正予算で「全国の公立小中全校の普通教室にエアコンを設置したい」と導入促進のための臨時交付金の新設を決めた。約1年の期間限定のせいか、効果は絶大だった▼設置率が低い県内自治体の多くが一気にエアコン設置に動いた。昨年9月の段階で設置率18・4%の大田原市は、7月に194教室に設置し、残るは新築中の1中学校のみ。来年10月末には100%に達する▼このほか設置率6・5%だった矢板市、36・2%の那須塩原市、0%の那須町などで完備され、標高が高く涼しい日光市の一部学校を除いて、ほぼ行き渡った▼エアコン設置は宇都宮市の取り組みが最も早く、10年前に終了している。当時「暑さに耐えながら勉強させるのも教育」との意見があったが、災害級の暑さの連続で意識は変わった。なにより、教育環境の地域間格差がなくなったことが良かった。