旧南間ホテル別館を改修した「ましこ悠和館」=益子町益子

 国の文化審議会(佐藤信(さとうまこと)会長)は15日、太平洋戦争中に上皇さまが学童疎開で滞在された「ましこ悠和館」(旧南間ホテル別館)=益子町益子=など22都府県の建造物133件を国登録有形文化財にするよう萩生田光一(はぎうだこういち)文部科学相に答申した。近く答申通りに告示される見通しで、県内の国登録有形文化財(建造物)は計247件となる。

 旧南間ホテルは1882年に日光市湯元で創業。1929年ごろに別館が建てられた。木造2階建てで延べ床面積約560平方メートル。入り母屋造りのコの字形平面で、真壁(しんかべ)造りの外壁に「刎高欄(はねこうらん)」や「腕木庇(うでぎびさし)」といった和風意匠を巧みに取り入れた外観が特徴となっている。

 皇太子だった上皇さまが45年7月から滞在し、御座所で終戦を告げる「玉音放送」を聞いた。

 73年に益子焼製造販売「つかもと」が現在地に移築し、2016年に町へ無償譲渡。町が改修し「平和のギャラリー」などを備えた「ましこ悠和館」として今年6月にオープンし、14日時点で当初見込みの倍となる3181人が来館している。

 大塚朋之(おおつかともゆき)益子町長は「上皇さまとのゆかりや『平和学習の拠点』として顕彰する中、建造物そのものが評価され非常にうれしい。町で初めての国登録有形文化財となるだけに、建築文化もしっかり紹介していきたい」と話している。