須賀川地区に設置された大型囲い罠

 【大田原】イノシシ被害が顕著な須賀川地区の農地で、市鳥獣被害対策実施隊の橋本公夫(はしもときみお)さん(69)=親園=と貝塚恒夫(かいづかつねお)さん(71)=薄葉=が17日、大型囲いわなを設置した。大型わなの設置には土地の確保など住民の協力が不可欠で、橋本さんは「設置は県内でも珍しい。地域一丸で対策に取り組む良い前例として、他地域にも広げたい」と話している。

 同地区ではこれまで、自治会費や個人負担で電気柵や箱わな、くくりわなを設置してきた。昨年度は、計63頭のイノシシが捕獲駆除された。より高い効果を求め、須賀川上自治会長の平久江徳昭(ひらくえのりあき)さん(67)が同隊に相談し、大型わなを設置することが決まった。市が設置費の一部、13万6千円を補助した。

 大型わなは、スギやヒノキなどの間伐材120本を地面に打ち込み、縦3・6メートル、横5・5メートル(約12畳分)を、高さ2メートルの壁で囲んだもの。囲いの中にはナシやサツマイモなどの餌を入れ、イノシシが中に張られたピアノ線に触れると、出入り口の柵が落ちる仕組みになっている。17日は、同隊や同自治会のメンバーら15人ほどが終日、作業を行った。

 貝塚さんは「人間と一緒で、イノシシも閉ざされた狭い空間だと緊張する。囲いが広いほどかかりやすい」と効果を期待している。また、木製のわなは金属製よりも警戒されにくいという。

 「しばらくはイノシシも様子を見ていると思う。長い目で成果を待ちたい」と橋本さん。平久江会長は「農作物への被害以外にも、道路ののり面や土手まで崩されてしまうので本当に困っている。地域の長年の悩みを少しでも解決したい」と期待を寄せた。