20日で活動を終えた神戸市の災害派遣隊のメンバー

 【栃木】台風19号で県内最大の被害に遭った市を支援しようと、神戸市環境局の災害派遣隊が20日までの計17日間、災害ごみの撤去活動に尽力した。阪神・淡路大震災で全国から支援を受けた恩返しが目的で、計76人の隊員が活動に従事。市民からの「ありがとう」の声が、原動力になったという。21日早朝、神戸市に帰還する。

 神戸市は東日本大震災や西日本豪雨など、全国の災害現場に職員らを派遣している。派遣隊は10月27日に本県入りし、最初は佐野市で活動した。今月2日からは、25人程度の隊員を5~6日間交代で計3回、栃木市に派遣した。

 隊員たちはごみを砕いた上で圧縮するプレス式パッカー車など計10台で市を訪問。災害ごみが山積する道路脇や空き地などを下見した上で、必要な人数や車両を割り当て、仮置き場まで運搬した。市によると、被災地での経験が豊富な職員が多く、作業効率が良かったという。

 近隣市町の宿泊施設の予約が取れなかったため、隊員は那須塩原市内のホテルに宿泊。毎朝、1時間半かけて“出勤”した。車両の故障に備え、整備車も帯同していた。収集したごみから煙が出て、ごみ収集車の荷箱内の配線が溶ける被害が出たものの、活動はおおむね順調だった。

 最後の活動日となった20日、派遣隊の渡辺正樹(わたなべまさき)隊長ら3人が、大川秀子(おおかわひでこ)市長を訪問。大川市長は「神戸市と書かれたごみ回収車が市内を走る姿を見て、市民は心強く思っていた」と振り返り、感謝を述べた。

 現場統括を務める池沢良(いけざわりょう)隊員は「被災者の方がお礼の言葉をかけてくれ、逆に勇気づけられた。隊員たちが頑張りすぎるので、けがのないよう抑制させるのが大変だった」と笑顔で振り返った。