利性院で行われた伝統行事「閻魔大王大祭」=16日午後6時、足利市井草町

 「地獄の窯のふたも開く」といわれ、えんま様も休むとされる「やぶ入り」の16日、足利市井草町の利性院閻魔(えんま)堂で「閻魔大王大祭」が行われ、参拝者はこわもてのえんま様に家内安全や学業成就などを祈願した。

 同院は同市巴町の法玄寺の別院として江戸時代に創建され、閻魔堂には高さ約2メートルの朱塗りの閻魔大王座像が安置されている。1892年に近隣で発生した大火の際、地元住民が像の頭部を抱えて運び出し、難を逃れたと伝えられている。

 大祭は閻魔堂を開き、地元住民が湯茶を提供して参拝者をもてなしたほか、法玄寺の和田幸信(わだこうしん)住職らが読経し住民らが参列して法要を行った。また長野県飯綱町、長谷寺の小林育道(こばやしいくどう)住職がコメに筆で「南無阿弥陀仏(な(む(あみだぶつ)」と書き入れる米粒名号(みょうごう)を披露した。

 井草町自治会長の内田勝行(うちだかつゆき)総代(78)は「最近は足利市外から参拝する人も多い。地元の人は町内の宝として守っている」と話した。