復路13位でゴールする栃木Aの高田=26日午後、県庁

往路ゴール前では和太鼓の演奏で選手たちを出迎えた=26日午前11時半、栃木市総合運動公園

復路13位でゴールする栃木Aの高田=26日午後、県庁 往路ゴール前では和太鼓の演奏で選手たちを出迎えた=26日午前11時半、栃木市総合運動公園

 「頑張れ」「あと少しだぞ」。26日に開かれた栃木県郡市町対抗駅伝競走大会。往路ゴール地点となった栃木市総合運動公園には、駅伝ファンらの声援がこだました。園内では小学生駅伝も開催され、多くの家族連れの笑顔も。昨年10月の台風19号の被災から約3カ月半。栃木市が一歩ずつ復興の歩みを進め、今大会にたどり着いた。

 午前11時半前。公園内では栃木市太鼓和蔵会のメンバーが力強い太鼓の演奏で、往路ゴールを目指す選手たちを後押しした。「この大会を迎えられてうれしい。まだまだ大変な方もたくさんいるが、この大会を通じて勇気や元気をもらってくれれば」。大川秀子(おおかわひでこ)市長はそう願った。

 台風19号による河川の氾濫などで、床上浸水などの住家被害が県内最多の約8千棟に上った栃木市。同運動公園もサブアリーナや硬式野球場が浸水。駐車場などは災害廃棄物の仮置き場として利用された。

 市教育委員会スポーツ振興課の坂本晃勇(さかもとてるお)スポーツ施設係長は「大変な時期もあったけど、復興の意味も込めてきっちりやろうと市民全員でやってきた」と振り返る。12月中には山積みとなっていた災害ごみをほぼ撤去し、大会を開催できる状態にまで戻した。

 今年は栃木、大平、藤岡、都賀の1市3町が合併して10周年。初めてA、Bの2チームが郡市町駅伝に出場し、選手たちは復興の思いも胸に栃木路を走った。

 栃木Aの西村俊治(にしむらとしはる)監督(国学院栃木高教)は「往路8位で栃木に入れてよかった」と語り、「ここを走るのは長距離選手にとって一つのステータス。若手にチャンスを与えるためにも今後も2チームで出たい」。栃木Bの鈴木雅人(すずきまさと)監督(栃木西中教)は「家が駄目になってしまった子もいる。それでも気持ちを切り替え、栃木を元気づける走りを一丸で見せてくれた」と胸を張った。