「オールブラックス純米大吟醸」を手にする片山社長

 【日光】瀬川の片山酒造がラグビーのニュージーランド(NZ)代表「オールブラックス」をイメージして手掛けた地酒「ALL BLACKS(オールブラックス)純米大吟醸」が人気だ。NZラグビー協会公認で、1本(720ミリリットル)税込み1万2千円と高価だが、昨秋のラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会が追い風となり、全国から注文が相次いでいる。元ラガーマンの片山貴之(かたやまたかゆき)社長(51)は「日光の素晴らしい自然があるからこそできるお酒。日本酒業界とラグビーを盛り上げていきたい」と笑顔で語る。

 発売は2018年夏。片山社長が、学生時代の仲間のラグビー関係者から依頼されたのがきっかけだ。ラグビーをやりたくて強豪・国学院久我山高(東京都)へ進学したという片山社長。「世界一と言っても過言でないチームの商品は、造りたくても造れない名誉なこと」と快諾し、1年かけて製品化した。

 オールブラックスは兵庫県産山田錦を使い、精米歩合は40%。フルーティーで上品な味わいが楽しめるという。昔ながらの伝統製法にこだわる同社。代名詞であるアンティークボトルも特徴で、化粧箱と共にチームカラーの黒が目を引く。NZを象徴するシダの一種「シルバー・ファーン」の葉もデザインし、片山社長は「飲み終えても半永久に飾ってもらえる」と胸を張る。

 製造は年間1千本限定。19年分は昨年7月に販売を始めたところ、W杯で注目が集まり、盛り上がりが最高潮に達した10月末、同社のサイトなどを通じて一晩で700本の注文が入ったという。年末商戦も相まって一気に完売した。

 現在、新酒を仕込み中で予約も相次ぐ。2月中旬から店頭販売・発送予定だ。

 ラグビー界は国内トップリーグが今月開幕し、東京五輪・パラリンピックも控える。片山社長は「ラグビー人気が続き、商品を通じて日光をもっと知ってもらいたい」と期待する。(問)片山酒造0288・21・0039。