東京大の女子学生比率などを提示しながら、女性の社会進出の難しさを話した上野さん

 【宇都宮】県女性歯科医師の会(渋谷光子(しぶやみつこ)会長)の創立30周年記念講演会が16日、本町の宇都宮東武ホテルグランデで開かれ、東京大名誉教授で社会学者の上野千鶴子(うえのちづこ)さんが「女性の社会進出を妨げるもの」と題して話した。

 会員ら約80人が参加した。上野さんは「1990年代以降、男女共同参画社会を推進する裏側に労働法規制の緩和がある」と説明。「女性に働くことと家庭を持つことの二重負担を強いるようになった一方、育休明けの女性がキャリアコースから離れる『マミートラック』を選ばざるを得ない状況にある」などと指摘した。

 フェミニズムは「男性と同等ではなく、違っていても差別されない権利」と論じた上野さん。高齢化社会が進む中で「子育てなど人を『ケア』する仕事を行ってきたのは女性であり(社会的地位に女性が立つことで)誰もが助けを求められる社会の形成につながる」と訴えた。