花見期間中、ぼんぼりの点灯などを中止とする八幡山公園=13日午後、宇都宮市塙田5丁目

 全国的に桜の開花予想が早まる中、県内も3月下旬ごろから順次開花を迎える見通しとなっている。ただ新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、13日までに、各地で桜に関する祭りやイベントの中止決定が相次いでいる。花見会場での宴会の自粛を呼び掛ける自治体もあり、祭りに出店予定だった飲食関係者は苦境に立たされている。

 気象情報会社「ウェザーニューズ」(千葉市)が10日に発表した第5回桜開花予想によると、宇都宮は例年より5日早い3月24日に開花し、30日に満開となる見込み。同社の担当者は「2~3月にかけて平年より気温が高い傾向にあり、つぼみの成長が進んでいる」と説明する。

 新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ政府が10日、イベント開催自粛を再要請したことを受けて、県内各地では桜に関する事業の中止を余儀なくされている。

 昨年、約14万人の花見客が訪れた宇都宮市の八幡山公園では、3月28日~4月7日まで、ぼんぼりの点灯や屋台の営業などを見送った。ソメイヨシノなど約180本の桜が咲き誇る佐野市の城山公園も、ライトアップを中止に。さらに同市は都市公園で花見時期の宴会を控えるよう求めている。

 3月28日~4月12日に大田原市の龍城公園などで開催される市さくら祭は、音楽会などを中止するが、期間中の桜のライトアップは実施する。同市観光協会は「市内で感染者が出ていないため点灯するが、感染者が確認されれば中止にする」と気をもんでいる。

 「大打撃だ」。宇都宮市内を中心にクレープの移動販売をする「N’s(エヌズ)」の中山元(なかやまはじめ)社長(35)は声を落とす。市内の桜祭りなど予定していたイベントはどんどん中止になっている。中山社長は「自分がいつの間にか感染してお客さまに移してしまうリスクもある。こればかりは仕方が無い」と話した。