いつもより利用者の少ない駅構内=28日午後4時50分、JR宇都宮駅

いつもより利用者の少ない駅構内=28日午後4時50分、JR宇都宮駅

いつもより利用者の少ない駅構内=28日午後4時50分、JR宇都宮駅 いつもより利用者の少ない駅構内=28日午後4時50分、JR宇都宮駅

 新型コロナウイルスの感染者急増を受け東京、埼玉、神奈川の3都県へ不要不急の外出を控えることが求められた28日、普段とは違う静かな週末に公共交通機関の関係者からは驚きの声が上がった。栃木県内でも一部のバス乗り場や駅で人影がまばらとなったが、中には都内へ向かう人の姿も。「引っ越しなので仕方がない」「約束は破れない」。異例の移動自粛要請に、戸惑う声も漏れた。

 「ここまで人がいない週末は初めてだ」。ジェイアールバス関東佐野支店(佐野市越名町)の坂本将(さかもとあきら)次長は絶句する。同支店に隣接する佐野新都市バスターミナルは週末、多くの人でにぎわうが、28日は人がぽつりぽつりとしか訪れなかった。

 同支店によると、高速バスの利用者数は1月まで前年を上回っていたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って2月は前年比3割減となり、3月に入ってからは6割減で推移しているという。

 同バスターミナルから高速バスに乗って日帰りで都内に向かうという佐野市、会社員男性(29)は「移動自粛要請を理解しているが、外せない予定で約束を破るようなこともしたくない」と話す。同市飛駒町、パート女性(21)は鑑賞予定だったコンサートが中止になったが、宿泊先のホテルのキャンセル料がかかってしまうため、都内で友人と過ごすことを選んだ。移動自粛要請に対しては「感染が広がった状況でやっても、意味がないのではないか」と疑問を口にした。

 「春休み中の土曜日とは思えないくらい、閑散としている」。JR宇都宮駅の土産店に勤める女性は嘆く。先週までは旅行中の大学生などの姿が多く見られたが、この日は朝から利用客がまばらといい、女性は「いつまでこの状況が続くのだろうか」とため息をついた。

 夫の転勤のため、宇都宮市から東京都狛江市に引っ越すという主婦(41)は「1カ月以上前から引っ越しを決めていたので、日程も変えられない」と話し「感染状況を考えると、東京に行くのは怖い。本当は宇都宮にいたいが、仕方がない」と明かした。