新型コロナウイルスの感染拡大を受け県内で30日、春季の大型イベントの中止発表や中止に向けて協議する動きが相次いだ。

 日光市山内の世界遺産・日光東照宮は5月17、18日に予定していた春季例大祭の「流鏑馬(やぶさめ)」と「百物揃(ひゃくものぞろい)千人武者行列」の中止を発表した。神職による祭典神事は行う。荒天による中止を除き二大奉納行事を見送るのは、東日本大震災があった2011年以来。東照宮の担当者は「会場の表参道に観光客が詰め掛け密集は避けられない。残念だが安全確保が難しい」と話した。

 同市観光協会湯西川・川俣・奥鬼怒支部も、湯西川温泉で6月6、7日に予定されていた「平家大祭」(同祭実行委員会主催)の中止を発表した。1985年に始まって以来、中止は初めてという。同祭は毎年6月に開かれ、武将などに扮した市民らが温泉街を練り歩く「平家絵巻行列」などがある。担当者は「終息が見通せない中、早めの対応が必要。大変残念だがやむを得ない」などとした。

 また益子町で4月29日~5月6日に予定されている「第105回益子春の陶器市」が中止の方針で協議されることが、複数の関係者への取材で分かった。4月2日に町観光協会や益子焼協同組合、町などで組織する実行委員会が最終判断する。66年に始まり毎年春と秋に開かれてきたが、中止になれば初めてとなる。

 関係者によると、規模の縮小や延期も検討されたが、首都圏での集団感染の拡大や、延期しても秋の陶器市が迫ることなどから中止の方針が固まったとされる。