中国・嘉興市から届けられたマスクを手にする高橋会長(左)と金崎友香事務局長=1日午後、宇都宮市内

 中国浙江省嘉興市から、県日中友好協会に1万枚のマスクが1日までに届けられた。協会は2~3月、新型コロナウイルスによるマスク不足が深刻だった同市などにマスクを贈っていた。協会の関係者は「今は日本の状況がいっそう厳しくなっている中、本当にありがたい」と予想外の恩返しに感激している。

 協会は2月上旬、感染の広がりが激しくなっていた中国を支援しようと、協会関係者が保管するなどしていたマスク約4800枚を収集。3月上旬までに、協会の理事らとつながりがあった嘉興市やチチハル市に大半を寄贈した。中国側からは、無事に届いたことを知らせるお礼状や写真が送られてきたという。

 嘉興市の関係者から、協会の理事にマスクを贈りたいという話が来たのは3月下旬。日本での感染の広がりが深刻化している状況を知り、会員制交流サイト(SNS)を通じて「中国では感染の広がりが制御されつつあり、マスクも手に入る。困っているなら支援したい」という申し出があった。

 「中国が本当に苦しい時にすぐに行動してくれたことへの感謝の気持ちを返したい」との話もあったという。申し出から1週間後の31日、段ボールに入ったマスクと、ゴム手袋500枚が届けられた。現在さらにチチハル市からも支援の提案が協会に来ている。

 協会は、民間レベルで嘉興市と親交があるさくら市に2千枚を渡すことを決め、残り8千枚については県内の高齢者や障害者、児童関連の施設への寄贈を検討している。

 協会の高橋文吉(たかはしぶんきち)会長(77)は「自分たちが贈るときには思ってもいなかったことで、本当にありがたい。これまでの信頼の積み重ねの結果でもあり、マスク不足に悩む現場にすぐに届けたい」と喜んでいる。