キリンビールの旧栃木工場跡地の取得を発表するマニーの高井社長(左)と高根沢町の加藤町長=2日午後、県庁

 2010年10月に閉鎖された栃木県高根沢町花岡のキリンビール旧栃木工場跡地について、医療機器製造販売のマニー(宇都宮市清原工業団地、高井寿秀(たかいとしひで)社長)は2日、キリンビール(東京都)と工場跡地の売買契約を結んだと発表した。マニーは創業の地の同町を新たな拠点として本社機能を移転するほか、新製品の研究開発や生産拠点、研修施設などを設ける方針。中長期にわたり研究開発や生産に十分な広さの土地を確保することが狙いで、2024年8月期の使用開始を目指す。

 マニーの高井社長と高根沢町の加藤公博(かとうきみひろ)町長が2日、県庁で記者会見し、発表した。マニーが取得した工場跡地は約28・7ヘクタールで、東京ドーム6個分の広さ。先月30日に売買契約を結んだ。取得額は非公表。

 次世代を見据えた本社機能に加え、研究開発拠点、研修や宿泊施設などを建設する考え。将来的に新製品の開発や生産、管理などを担う。高井社長は「創業の地の高根沢にグループのコアとなる場を創設したい。高根沢町から世界に向けて発信していく」と語った。

 マニーによると、宇都宮市清原工業団地の本社・清原工場と高根沢町中阿久津の高根沢工場で主に新製品開発と生産を、主にベトナムの二つの工場で既存製品の生産を行っている。

 新製品や生産技術の開発活動が活発化し、清原工場が手狭となったほか、今後の新製品生産や生産機械の増加・大型化を考慮し、広大な用地の取得を決めた。

 工場跡地の地下にある建物の構築物を撤去した後、来年5月ごろに引き渡しとなる見通し。

 高井社長は「製品のほぼ100%を海外、主にベトナムで生産している」と説明した上で、新拠点について「最先端の技術の生産方法を日本で模索していく」と述べた。本社機能の移転に伴い、清原工業団地から移転する可能性にも言及した。

 一方、加藤町長はマニーの工場跡地取得を歓迎し、進出準備を進める3人体制の企業立地支援室を3日に新設することを表明した。

 福田富一(ふくだとみかず)知事は「世界に冠たる企業が創業の地、高根沢町に立地されることは大変喜ばしい。本県産業、地域経済の発展の貢献に期待している」とのコメントを出した。