親鳥(左)が見守る中、羽ばたくコウノトリのひな=26日午前11時20分、小山市下生井(超望遠レンズ使用)

 栃木県小山市下生井の渡良瀬遊水地で、国の特別天然記念物コウノトリのひな2羽がすくすくと育っている。地元の写真愛好家らでつくる「コウノトリ見守り隊」は26日、ひな1羽が巣の中で羽ばたく様子を確認した。

 成長の様子は人工巣塔から約400メートル離れた堤防で見ることができ、この日は40人前後が双眼鏡やカメラを持って訪れた。2羽のひなは、両翼の一部が親鳥のように黒くなり、立ち上がると全身がはっきりと分かる大きさに成長。親鳥が交代で世話をする中、力強く翼を動かしたり、じゃれ合ったりして元気そうな姿を見せていた。

 同市下生井、見守り隊員平田政吉(ひらたまさきち)さん(72)は「ひなは順調に成長している。巣立ちは7月下旬から8月上旬になるのではないか」と話している。

 ひなは、千葉県野田市生まれで4歳の雄「ひかる」と、徳島県鳴門市生まれで2歳の雌「歌」のペアが営巣した全長12.5メートルの人工巣塔上で産まれ、同市が8日に誕生を発表した。野外での繁殖成功は1971年に国内の野生コウノトリが絶滅して以来、東日本で初。国交省によると、河川区域内では全国初の繁殖事例だった。

 兵庫県立コウノトリの郷公園の調査で、国内でのコウノトリの野外生息数は26日までに200羽に到達した。