梅のヘタを取る作業を行う那須拓陽高の生徒たち

梅のヘタを取る那須拓陽高の生徒3人

梅のヘタを取る作業を行う那須拓陽高の生徒たち 梅のヘタを取る那須拓陽高の生徒3人

 【那須塩原・大田原】新型コロナウイルスの影響で行き場を失っていた那須拓陽高の梅を、日本酒「大那(だいな)」製造で知られる「菊の里酒造」(大田原市片府田)が買い取り、同校産の梅を使った梅酒造りが進められている。ピンチが縁となって始まった交流。1日には同校で果樹を専攻する3年生3人が同酒造を訪れ、梅酒造りの作業を手伝った。

 同校は、毎年6月上旬に同校大山農場の果樹園を地域住民に開放して梅狩りを行っていたが、今年は新型コロナ感染拡大を受けて中止。地元で梅を使う事業所などを探し、梅酒を造っている同酒造に話を持ち掛けたところ、同酒造は二つ返事で梅の買い取りを決めた。

 その後、同校は梅「白加賀」200キロを収穫。同酒造が100キロを購入した。

 「(同校の梅は)粒がそろっていて、普段仕入れる梅と遜色ない出来」と同酒造の阿久津信(あくつまこと)社長(45)。「ふとしたきっかけから、生徒たちが体験にも来てくれて光栄」と同校との交流も喜ぶ。

 1日に同酒造を訪れた生徒3人は午前中いっぱい、梅酒に入れる南高梅のヘタを千枚通しで丁寧に取り除いた。酒蔵見学では、機械で洗われた梅を日本酒の入ったタンクに沈める作業を真剣なまなざしで見つめた。吉沢美咲(よしざわみさき)さん(17)は梅のヘタを取り除きながら「今年の梅狩りはできなかったけれど、普段入れない酒蔵で作業ができた」と笑顔を見せた。

 生徒たちは今後も梅酒の製造過程を見学したり手伝ったりする予定。梅酒に使った後の梅を活用したジャム作りなど、さまざまな方法で協力できるか模索していくという。