県内で発生したクラスターの概要

 栃木県内で確認された新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)は31日までに計5例となった。6月末からのわずか1カ月という短期間で発生し、関連する県内感染者は73人に上る。県は全ての事例で「三つの密」(密閉、密集、密接)の状態があり、同僚や家族、知人の間で感染が拡大したと指摘。店舗の休憩室や事務所、家庭内での基本的な感染防止対策を呼び掛けている。

 6月27日から7月31日までに県内で確認された感染者数は計129人。そのうち計5例のクラスター関連は73人(約57%)を占める。

 県は5例に共通する原因として「換気が悪い空間」「マスク未着用での会話」「多数が集まる」など「三つの密」を挙げた。関係者らには感染防止対策を指導し、業界ごとのガイドラインの徹底を周知した。

 各種店舗で発生した事例を見ると、従業員を中心に感染が広がった一方で、客への感染は少なかった。県は「客への対策は万全でも、従業員同士に気の緩みがあった」と指摘し、休憩室や事務所など事業所内での感染を防ぐため、社員教育の徹底も指導した。

 体調不良時に出勤していた感染者もおり、県は体調が悪い場合は仕事を休み、旅行や外出を控えるよう求めている。家族に体調不良者がいれば、家庭内でもマスクの着用や換気などをするよう呼び掛けている。

 一方、医療機関や社会福祉施設などは関係者が感染した事例はあったものの、施設内での感染拡大は見られなかった。県は「施設が対策を徹底しているおかげ」とし、引き続き協力を呼び掛けている。