県内8月の熱中症搬送者数の推移

 県内で8月、熱中症の疑いで救急搬送された人は655人に上り、2019年の712人に次いで、同月として過去2番目に多かったことが11日、県への取材で分かった。08年の統計開始以降、過去最少の搬送者数(81人)だった7月から一転、梅雨明け後の厳しい暑さによって搬送者数が急増した。

 今年8月の搬送者の内訳は死亡3人、重症23人、中等症256人、軽症373人。年代別に見ると、乳幼児(生後28日~7歳未満)3人、少年(7~18歳未満)57人、成人(18~65歳未満)231人。高齢者(65歳以上)は364人で、全体の半数以上を占めた。

 同月の県内は1日の梅雨明け以降、気温が上昇。特に各地で観測史上最高の気温を記録した中旬ごろに、搬送者数が大幅に増えた。県の担当者は「急な気温上昇に体が慣れず、搬送者の増加につながった」と指摘する。

 県によると、死亡・重症の搬送者は庭や畑での作業中のほか、エアコンを使用していない室内で倒れたケースが目立つという。死者、重症者計26人のうち少なくとも8人はエアコンを使っていなかった。中には就寝時にエアコンを切り、翌朝意識がない状態で発見される事例もあった。

 県の担当者は「室内だからといって安心ではない。夜になっても気温が下がらない日がある。命に関わることなので、エアコンを上手に使って自衛してほしい」と指摘した。

 一方で、7月の搬送者数は前年同月に比べ165人少ない81人。これまで同月として最も少なかった09年の90人を9人下回った。内訳は中等症20人、軽症61人だった。

 県の担当者は「9月に入って搬送者数は少なくなっているが、まだ暑い日もあるので油断せず、引き続き気を付けてほしい」と呼び掛けた。