知事選立候補予定者の主な公約比較

 29日告示、11月15日投開票の知事選には25日現在で、無所属現職の福田富一氏(67)=自民、公明推薦=と元NHK宇都宮放送局長で無所属新人の田野辺隆男氏(60)の2人が立候補を表明している。両者とも産業振興や子育て支援など、幅広い分野の取り組みを公約に掲げる中、福田氏は「人工知能(AI)など未来技術の活用」、田野辺氏は国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を強調し、独自色を打ち出している。

 福田氏の公約は「命と暮らしを守る」「とちぎの力を伸ばす」など5本柱で、新規事業75項目を含む計110項目を盛り込んだ。

 移住定住や経済、農林業など各分野で、情報通信技術(ICT)やAIなどの活用を提示。歴史や食などの地域資源を「街道」でつなぎ活性化を図るとした。

 IT技術やものづくりなどのプロ人材を育成する「とちぎ職業人材カレッジ」の開設、国際会議や国際スポーツイベントの誘致、新たな学力アッププロジェクトなども列挙。里親支援の強化や不妊治療の支援、再生可能エネルギー導入などによる電力自給率100%の実現なども掲げた。

 一方、田野辺氏の施策は「防災~人災ゼロ県を目指す体制と補償」「エネルギー自給県へ」など9本柱。全体的に国連の「SDGs」を意識した公約だ。

 とりわけクリーンエネルギー政策を前面に押し出し、脱原発や再生可能エネルギーの先進県を目指す。環境産業の振興を通し、新たな雇用の創出も挙げた。

 同性パートナーシップ制度の導入など多様性の尊重、女性副知事の任命など女性の活躍推進も示した。教育では新型コロナウイルス対策の面からも25人学級の実現、食の安心・安全や地産地消に向けては種子条例の制定や県独自の食品安全基準の策定なども並べた。

 こうした各種施策の財源について、福田氏は安定した行財政基盤の確立を重視し、財政健全化や職員数の適正管理を進める方針。田野辺氏は国に交付税増額を求めるほか、既存予算の組み替えや県債発行で工面する考えだ。