茨城県との県境にまたがり、「フクロウ神社」として知られる栃木県那珂川町矢又の鷲子山上(とりのこさんしょう)神社で21日夜、約1200年続く伝統行事「夜祭り」が行われた。
祭りは本宮祭と三本杉祭、御本社祭の三つからなり、人々の無病息災などを祈願する。暗闇にちょうちんの明かりがともる厳かな雰囲気の中、長倉樹(ながくらたてる)宮司(71)らが神事に臨み、新型コロナウイルス終息を願う祝詞も奏上した。
神事後、長倉宮司は「神様からパワーをいただき、コロナに負けずに元気で良い年を迎えてほしい」と述べ、参拝者には神前に供えられた袋詰めの黒豆と団子が配られた。家族と訪れた那須町、公務員宮崎咲子(みやざきさきこ)さん(42)は「厳かな感じで、自分にも福が来ればいいなと思います」と話した。