沖縄タイムスを読んで記事選びをする生徒

沖縄タイムスの記事を切り抜いて感想をまとめたワークシート

沖縄タイムスを読んで記事選びをする生徒 沖縄タイムスの記事を切り抜いて感想をまとめたワークシート

 新型コロナウイルスの影響で沖縄への修学旅行を中止した黒羽高(大田原市)はこのほど、2年生149人を対象に沖縄と平和を学ぶ集中講義を11時間にわたり実施した。教員らが「修学旅行で行けなくても、沖縄のことを知ってほしい」と企画。生徒は沖縄戦や米軍基地問題のドキュメンタリーを見たり、地元紙の沖縄タイムス160日分の記事を元に感想を書いたりし、沖縄の歴史と今を学んだ。

 同校は毎年、沖縄が修学旅行先で、今年は29日から3泊4日の予定だったが、東日本大震災で被災した東北地方への変更を9月に決めた。

 しかし学年主任の津村愛(つむらあい)教諭(45)は「生徒に沖縄のことを知ってほしい」と今月5、6日に「総合的な探究の時間」で平和学習を計画した。「友人が沖縄タイムス記者として最前線で基地問題などに取り組んでいるのを知っているのに、やらない選択はない」という個人的な思いもあった。

 初日は沖縄戦のドキュメンタリー番組を見た後、5~10月の日付が異なる沖縄タイムスが1人1部ずつ配られ、生徒は記事を選んで「沖縄の『今』を考えよう」と題したワークシートに感想を書いた。生徒たちは、沖縄戦や米軍基地、新型コロナの影響、沖縄の自然や文化などの記事を取り上げていた。

 2日目は米軍の基地問題に関するドキュメンタリー映画「戦場ぬ止み」を観賞し、グループ討議をした。その後は米軍基地に関する記事を探した。

 参加した大谷莉奈(おおたにりな)さん(17)は「沖縄戦では家族や知人が目の前で亡くなっていった。戦争がないようにしたい」、藤田若奈(ふじたわかな)さん(17)は「米軍基地の映画で住民のリアルな声を聞いた。難しい問題だと感じた」と思いを新たにしていた。

 授業の具体的内容を企画した丸山健輔(まるやまけんすけ)教諭(28)は「行けないからこそ、沖縄に将来行った時に沖縄戦や基地問題を思い出してほしい」とし、津村教諭は「純粋に沖縄学習、平和学習ができ、未来につなげられた」と手応えを感じていた。