初詣での新型コロナウイルス対策に協力を呼び掛ける看板=26日午前、宇都宮市馬場通り1丁目

 県内の寺社は初詣に向け、新型コロナウイルス対策の準備を進めている。人出が集中する三が日の混雑を緩和させるため、縁起物の年内からの販売や参拝が不要な郵送方式の祈祷(きとう)の呼び掛けなど、できる限り知恵を絞っている。県内も感染拡大の第3波の様相が色濃くなる中、関係者は「来ないでとも、来てとも言えない」と悩ましい状況だ。

 多い年で三が日に40万人以上が参拝する宇都宮市の宇都宮二荒山神社は、12月15日から縁起物などの授与を始める。特に混み合う大みそかから元日の未明にかけては参拝のみできるようにし、お守りなどの授与は元日の朝からとする。

 日光市の日光東照宮は新年の祈祷の予約を年内から受け付けるが、郵送方式による祈祷を活用するよう積極的に呼び掛ける方針。申込者は参拝が不要で、後日郵送された神札を受け取る。三が日に入り参拝客が東照宮で直接申し込む際は、申し込んだ本人のみ社殿に入ることで、建物内の密をできる限り防ぐ。

 日光二荒山神社も祈祷の際、社殿に入る人数を祈願主だけに絞る。日光山輪王寺は大みそか恒例の山伏による「採灯大護摩供」を取りやめるほか、除夜の鐘を鳴らす時間もずらす。輪王寺の担当者は「初詣は国民的行事。来ないようにとも、おいでくださいとも言えない」と悩ましげだ。

 真岡市の大前(おおさき)神社は例年参道に並ぶ露店の出店を取りやめ、参拝を待つ人の空間を確保する。足利市の足利織姫神社も12月1日から初詣を前倒しで行う「幸先詣(さいさきもうで)」を催す。新年の御朱印を提供するほか破魔矢、絵馬なども販売する。

 三が日に約30万人が訪れる佐野市の佐野厄よけ大師は、ホームページ上で参拝日時の分散やマスク着用などへの協力を呼び掛けている。状況によって入場制限を行う可能性もある。担当者は「今は感染が収まるのを願うのみ」とした。

 那須塩原市の乃木神社も12月13日からお札や縁起物の販売を始める。祈祷で拝殿に入れる人数も絞る考え。岡村洋佑(おかむらようすけ)権禰宜(ごんねぎ)(29)は「コロナ禍が続く中、参拝で自身や家族の健康を祈るのも心身の健康に良いはず。マスク着用の上、参拝ですがすがしい気持ちを味わっていただきたい」と話した。