公開された「雲竜」のふすま絵

 栃木県足利市西宮町の両崖山(りょうがいさん)で発生した山林火災鎮火を願って、佐野市郷土博物館は28日、「出すと必ず雨が降る」と伝わる「雲竜のふすま絵」の無料展示公開を始めた。21日まで。

 人形芝居や歌舞伎の舞台背景として使われていたふすま絵で、寺中町の東光寺に保管され、1986年に同館へ寄贈された。14枚組で、高さ1・52メートル、幅計8・12メートル。黒い雲と荒々しい波の中に竜が力強く描かれている。

 展示は浅沼町、建築士滝山孝雄(たきやまたかお)さん(77)の発案。幼いころ、ふすま絵のある同寺へ雨乞いに行く農家の人々の姿を見た覚えがあり、「山林火災の完全な鎮火のためには、雨が必要だ」と依頼した。

 同館によると、日照りが続いた約30年前に同様の展示を行ったところ、夕立があったという。滝山さんは「この展示で雨が降り、完全な鎮火と早期復旧が図れるよう願っている。隣の足利市を思う佐野市民の気持ちが伝わるとうれしい」と話した。

 月曜休館。8日までは市民限定公開。2日にふすま絵の前で関係者が祈願法要を行う。

 (問)同館0283・22・5111。