引き継ぎ式で長谷川さん(左から3人目)から「鬼おろし」を手渡された荒引さん(中央)

 毎年2月11日に日光市内で開かれてきた、しもつかれの味を競う「全日本しもつかれコンテスト」。これまで主催してきた地元商店の女性らでつくる「今市おかみさん会」が会員数の減少などで昨年6月に解散し、後継の主催団体として日光商工会議所女性会が運営を引き継いだ。今年は新型コロナウイルスの影響もあり中止となったが、来年の開催に向け、このほど両会による引き継ぎ式があった。

 同コンテストは今市おかみさん会が伝統料理の継承・PRと、中心市街地の活性化のため、栃木県内各地に先駆けて2001年にスタートした。16年からは今市の道の駅「日光街道ニコニコ本陣」が会場になり、来場者らが出品された「しもつかれ」を試食し、投票方式で審査。最優秀の市長賞受賞者には「しもつかれの鉄人」の称号が贈られる。

 回を重ねるごとに評判を呼び、出品希望者、来場者ともに年々増加。20回目を迎えた昨年は会場に約600人が来場した。

 しかし、同会は01年の発足当時に30人以上いた会員が13人まで減り、高齢化の影響もあって解散。後継団体を探す中、今市で恒例となった行事と栃木の郷土料理を残していこうと、イベントの事務局を担っていた同会議所の女性会が引き受けることになった。

 同会議所今市事務所で2月8日に引き継ぎ式があり、両会の7人が出席。今市おかみさん会の会長を務めていた長谷川愛子(はせがわあいこ)(80)さんが、女性会会長の荒引貞子(あらびきていこ)さん(77)さんに、イベントの象徴である、しもつかれの具材の大根やニンジンをおろす際に使う「鬼おろし」を手渡した。

 長谷川さんは「長い間協力しながら続けてきた。日光のためにも地域の活性化のためにも、引き継いでもらえて本当に良かった」。荒引さんは「20年間の歴史があるので会の皆さんと一緒に引き継いでいきたい。県の郷土料理なので、若い人たちにしもつかれの味や作り方をつないでいければ」と来年の開催に向け、決意を新たにした。