親鳥のくちばし右側で、巣のすき間から頭をのぞかせるコウノトリのひな=小山市提供(星野義和さん撮影の動画から)

 小山市下生井の渡良瀬遊水地で営巣している国の特別天然記念物コウノトリのペアにひなが誕生したことについて、浅野正富(あさのまさとみ)市長は1日記者会見し、市民から提供された動画を公開した。親鳥が交代で餌を巣に運ぶ様子が記録されている。順調に育てばひなは5月末以降に巣立つ見通し。

 動画では少なくとも1羽が確認できる。母鳥が餌を吐きだした後、巣のすき間から動く1羽のひなの頭が一瞬だけ見える。同所でのひな誕生は2年連続。浅野市長は「渡良瀬遊水地でコウノトリが繁殖できる道筋がついた。(動画を見て)感激した」と話した。

 市によると、ひなの推定ふ化日は3月29日。動画は市内在住の星野義和(ほしのよしかず)さんが同30日午後3時ごろに撮影し、同31日に市役所へ持ち込んだ。撮影当日は「そろそろひなが見られるかもしれない」と、ずっとカメラを抱えていたという。

 親鳥の5歳雄「ひかる」と1歳雌「レイ」は、ともに千葉県野田市「こうのとりの里」生まれ。2羽は母鳥が姉妹のいとこ関係にあるが、遺伝的な問題はないという。レイは6日に2歳となるため、コウノトリの国内での一時絶滅後に2歳の雌が産んだ卵の2例目のふ化事例となる。

 小山市など渡良瀬遊水地を囲む4市2町で構成する「渡良瀬遊水地保全・利活用協議会」は30日まで、ひなの愛称を募集する。(問)同市自然共生課0285・22・9354。