初当選を決めて万歳する金子裕氏(中央)=11日午後11時15分、佐野市植下町

 任期満了に伴う佐野市長選・市議選は11日、投開票が行われた。4人が立候補した市長選は無所属新人の前県議金子裕(かねこゆたか)氏(58)が5選を目指した無所属現職の岡部正英(おかべまさひで)氏(82)に1万4898票の大差をつけ、初当選を飾った。いずれも無所属新人で行政書士の高際弘幸(たかぎわひろゆき)氏(64)、前市議の井川克彦(いがわかつひこ)氏(64)は及ばなかった。投票率は55.38%で、2009年の前回(63.15%)を7.77ポイント下回り、05年の新市発足後最低となった。

 4期16年続く岡部市政の継続か刷新かが問われた選挙戦。金子氏は05年以来2度目の市長選挑戦だった。昨年12月、県議4期目途中で「市政の進化」を掲げて立候補を表明。候補全員が自民党系で同党は自主投票となったが、19年の県議選でトップ当選した知名度と30年の政治歴を武器に、戦いを優位に進めた。

 午後11時すぎ、大きな拍手に包まれ選挙事務所に姿を見せた金子氏は支持者らと共に万歳三唱。「訴えてきたことを着実に前に進める。市民の意見をしっかり受け止め、進化する、選ばれる佐野をつくることを約束する」と決意を述べた。

 全国最高齢市長の岡部氏は実績や経験、人脈をアピールし「市政の継続」を訴えたが、高齢や多選の批判をかわせなかった。岡部氏は支持者を前に「私の不徳の致すところであり、おわび申し上げる。今後も佐野の将来のために尽くしたい」と深々と頭を下げた。

 市政の刷新を訴えた高際氏と井川氏は浸透できなかった。高際氏は「ひとえに私の不徳の致すところ」と選挙事務所で支持者に頭を下げた。井川氏は「私の力が足りなかった。同志の皆さんに感謝申し上げる」と敗戦の弁を述べた。