新型コロナウイルスのワクチンを接種する高齢者=12日午後2時25分、宇都宮市砥上町

 65歳以上の高齢者対象の新型コロナウイルスワクチン接種が12日、栃木県内で最も早く宇都宮市で始まった。初日は同市砥上(とかみ)町の特別養護老人ホーム「美渉(びしょう)」で、70~100歳代の入所者10人が接種を受けた。医療従事者を除く住民への接種がいよいよ本格化する。

 施設内の共有スペースに設けられた接種会場で、複数の看護師が付き添い、施設のかかりつけ医が接種した。接種後30分間の経過観察を行い、全員に異状がないことを確認した。

 80代の女性は「ちょっと痛かった。大したことはないけど」と笑顔を見せた。同施設の樋口惟亮(ひぐちのぶあき)所長(38)は「ほっとしている。感染防止対策は変わらずやっていく」と話した。接種した滝口鉄郎(たきぐちてつお)医師(63)は「ワクチンに余裕はなく、一つも失敗できない」と取り扱いの難しさを指摘した。

 県内では今後、高齢者人口の多い栃木、小山、那須塩原、足利、佐野、鹿沼、真岡、さくら、那須烏山市で順次、接種が始まる。全市町で本格化するのは来月以降となる見通し。

 今月中に届くワクチン量は全高齢者人口の約4%分にとどまるため、県内25市町のうち鹿沼市を含む12市町は高齢者施設の入所者を優先する方針。小山市は全高齢者を対象に16日から先着順で予約を受け付け、21日から集団接種を行う。