厚生労働省が30日発表した2020年度平均の有効求人倍率は、前年度比0・45ポイント低下の1・10倍だった。オイルショックの影響が続いた1974年度のマイナス0・76ポイント以来、46年ぶりの下落幅となった。下落幅は、リーマン・ショック後の09年度(0・32ポイント低下)を超え、統計を取り始めた1963年以降、2番目の大きさ。

 

 新型コロナウイルス感染拡大で初の緊急事態宣言が発令された昨年4月から今年3月までの調査となるため、コロナ禍による雇用情勢の急激な悪化を顕著に反映した形だ。

 本県の20年度平均の有効求人倍率は前年度を0・35ポイント下回る1・01倍だった。2年連続の減少。リーマン・ショックの影響で、0・49ポイント低下し0・39倍となった09年度以来の下げ幅だった。

 総務省が同日発表した20年度平均の完全失業率は0・6ポイント上昇の2・9%、完全失業者数は36万人増の198万人。いずれも09年度以来、11年ぶりの増加となった。

 一方、21年3月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0・01ポイント上昇の1・10倍だった。完全失業率(季節調整値)は2・6%で、同0・3ポイント低下した。いずれも2カ月ぶりの改善。3月の有効求人倍率は、地域別で最も高かったのは福井県の1・62倍、最も低いのは沖縄県の0・69倍だった。

 20年度平均の非正規労働者数は前年度比97万人減の2066万人で、比較可能な14年度以降、初めて減少した。非正規労働者数の内訳は男性が32万人減の659万人、女性が65万人減の1407万人。一方、正社員は33万人増の3549万人だった。職に就いているが働いていない休業者数は80万人増の261万人で、確認できる1968年度以降最多。総務省担当者は「正社員は休業や勤務時間短縮で雇用が維持され、宿泊、飲食業を中心に非正規労働者が減った」と説明した。09年度有効求人倍率は0・45倍、完全失業率は5・2%。

 田村憲久厚労相は30日の記者会見で今年3月の雇用情勢について「求人が弱含んでおり、求職者の増加も相まって厳しさが見られる」と述べた。

 20年度平均の新規求人倍率は0・45ポイント低下の1・90倍で過去3番目の下げ幅。新規求人数は前年同月比で、昨年4月に生活関連サービス業・娯楽業が44・0%減、昨年5月に宿泊業・飲食サービス業が55・9%減だった。