新聞記者をやっていて、「遠い所へ転勤するのか」と聞かれることがある。地方紙である小社の場合、基本的に勤務地は県内。都内に取材拠点はあるが、赴任は限定的だ▼これが全国紙や通信社となると話が違い、全国各地に転勤がある。そこで心配になったのが新型コロナのワクチン。限られた期間、と住民票を移していなければ、住民登録地に帰って接種するのが原則のはずだからだ▼米国では街角の薬局で手軽に打てるという。まだワクチンを作れていない故の格差と不自由さを痛感させられる。しかしワクチン事情がよくないとはいえ、わが国もまるで頭が固いわけではなかった▼県によると、やむを得ない事情がある場合は、住民票所在地以外でも接種ができるのだという。ただ事前の届け出が必要な場合があり、出産のため里帰りしている妊産婦や単身赴任者、遠隔地に在学する学生などは申請手続き、証明書提出が求められる▼メーカーの生産拠点が多い本県。転勤で一時的に本県の住民となっている人も少なくはないだろう。それは製造業に限ったことではない。時期を見計らって、自分が接種を受けたい市町のホームページをチェックしておきたい▼ワクチン接種に限らず、初めて経験するウイルスは次々と新しいルールを生む。よく理解し、対応することが肝要である。