大きな手拍子などで選手を勇気付け、同時に相手の圧力となった観客席=14日、ブレックスアリーナ宇都宮

 14、15日とブレックスアリーナ宇都宮(宇都宮市体育館)で行われたBリーグ・チャンピオンシップ(CS)準々決勝で、宇都宮ブレックスがSR渋谷に2連勝し、リーグ最速の4強入りを決めた。この連勝でブレックスのブレアリのCS戦績は準々決勝が6戦全勝で、通算でも8勝1敗の勝率89%。今季は新型コロナ禍で声出し応援ができないが、チームの勢いは変わらず。ファンが一体となり相手に圧力をかけるホームアドバンテージは健在だった。

 14日の初戦。フリースロー(FT)時に「黄色の要塞(ようさい)」が音で牙をむいた。2千人超の観衆が、相手選手がFTラインに立つたびに手拍子と足踏みを始める。会場の空気だけでなく床も揺れていることは誰もが実感できた。

 この試合で相手攻撃の核となった2人の外国人選手はFT20本を投じ、成功わずか7本で成功率35%。8点差の接戦は、FTの精度が勝負を分けた側面もある。ブレックスのジョシュ・スコットは「拍手など音の大きさや雰囲気は(FTに)影響する。緊張感のある状況下ほど、その影響は強くなるだろう」とファンの援護に感謝していた。

 15日の第2戦は、記者がスマートフォンの騒音計アプリを使用し、FT時の会場内の音の強さを計測。「騒々しい工場内」などに匹敵するとされる90デシベル超の騒音を何度も記録し、観衆の圧力の強さが数値的にも実証された。

 2016-17年シーズンのCSも会場の大声援を受け、初優勝した。安斎竜三(あんざいりゅうぞう)監督は「ホームだから勝てた」と当時を振り返る。準決勝の会場もブレアリで、「アドバンテージは本当に大きい」と実感を込める。

 次戦の相手は今季、唯一負け越している川崎だ。最大のライバルに挑むのは選手だけではない。ファンの“シックスマン”としての活躍も難敵打破への一つの要素になる。