ナス畑で作業する上野さん

 栃木県下野市上川島の農業上野将(うえのまさし)さん(27)はデジタル技術を使い、少人数で大規模な農場経営に取り組んでいる。夏秋ナスの収量は栽培2年目で全国平均の10倍を達成するなど、成果を挙げている。

 代々続く農家に生まれた上野さんは東京農業大卒業後に渡米し、大規模農場で約2年間研修。帰国した2017年10月、コメと麦、シイタケをつくる実家で就農した。

 コメだけで30ヘクタール以上ある広大な土地での作業を家族ら5人ほどでこなすため、着目したのがデジタル技術。農場主の父誠(まこと)さん(53)と相談し、衛星利用測位システム(GPS)付き田植え機や薬剤散布のドローンを導入した。

 19年には自身が主体となり、10アールの農地で夏秋ナスの露地栽培を始めた。近隣農家から指導を受けたり、文献を読んだりしながら農薬管理なども徹底した結果、昨年の10アール当たりの収穫量は全国平均約2・5トンの10倍近い22トンとなった。今年は栽培面積を20アールに広げ、ビニールハウスで春ナスも始めるという。

 「技術力が収穫量や品質にすぐ反映されるのが、この仕事のやりがい。情報通信技術(ICT)を積極的に取り入れて、『稼げる農業』を実践したい」と上野さん。稲作と園芸作物を手掛けるハイブリッド農家として「35歳までに年商1億円」を目指す。